「螺旋」

ドミノ倒しのような、

かたかたと音をたて崩れる。

それは既に日常ではなく、

既にそれは正常ではなく、

みるみるうちに平穏は消え去る。

あとに残った瓦礫の山が、

ただただその名残として。

しかしそれは同時に、

これから先を暗示しているのかもしれない。

倒れながらも確実に進み、

やがては何処かに辿り着く。

最初から決められた何処かではあるけれど、

運命なんてそんなもの。

崇拝するだけの価値もなく、

執着するまでの意味もなく。

ただただ螺旋を辿る。


遺伝子の如き道にドミノ。


平穏な毎日に別れを告げ、

選べない未来に向かって倒れ続ける。

アトガキ  webclap!
以前書いた奴を修正した作品。
なかなか良い雰囲気に仕上がったんじゃあないかと、思ってます。

モドル